地方でもエンタメ業界に就職できる?求人データから読み解く可能性

「エンタメ業界で働きたいけれど、東京に行かないと無理?」
「地元を盛り上げたいけど、働き口がない?」
こうした疑問を持つ方も少なくないでしょう。たしかに、テレビ局、映画制作会社、大規模イベントなどが多く集まるのは東京圏であり、「エンタメ=都会の仕事」というイメージが根強いのも事実です。
では本当に、地方に住みながらエンタメ業界で働くことは難しいのでしょうか?
本記事では、東京都と九州7県の求人データをもとに、地方におけるエンタメ職の現状を可視化しながら、地方在住でもキャリアを築くために必要なスキルや視点について具体的にお伝えします。
東京と地方ではどう違う?エンタメ業界の求人件数を比較
実際に、東京と地方でエンタメ求人数がどれくらい違うのか見てみましょう。
以下の表は、求人サイト「Indeed」におけるイベント運営および映像制作の正社員求人件数を2025年7月1日時点の検索結果から比較したものです。
※求人数は日々変動するため、目安としてご覧ください。
Indeedにおけるイベント運営・映像制作の正社員求人数(2025年7月1日時点)
地域 |
イベント運営 |
映像制作 |
東京都 |
51,676件 |
2,469件 |
福岡県 |
6,179件 |
125件 |
佐賀県 |
542件 |
9件 |
長崎県 |
625件 |
21件 |
熊本県 |
1,294件 |
18件 |
大分県 |
1,422件 |
16件 |
宮崎県 |
499件 |
15件 |
鹿児島県 |
758件 |
19件 |
九州7県合計 |
11,319件 |
223件 |
この表から見ても明らかなように、東京都の求人数は桁違いに多く、九州7県を合算してもなお、圧倒的な差があります。
特に映像制作分野では、東京都の求人数は九州7県の約11倍にのぼっており、東京への集中傾向が明確に表れています。
地方求人の特徴とは?地方と東京の求人内容を比較
求人の件数だけでなく、その内容にも注目する必要があります。
東京都では
- イベント企画、プロデュース、ディレクター職などの上流工程の求人が多数
- 映像制作では、CM・映画・テレビ番組の制作やディレクション、編集、CG職などクリエイティブ系専門職が中心
一方、九州では
- 地域密着型のイベント運営補助やスタッフ、現場対応など実働中心の職種が多い
- 映像制作も、学校PRやブライダル、地域情報番組など小規模案件が中心で、数も限られる
つまり、求人数だけでなく、業務の種類や内容の幅にも地域差があるということです。
地方在住でもエンタメ業界で働くための3つの視点
地域による求人格差は確かに存在していますが、地方在住だからといってエンタメ業界での就職が不可能というわけではありません。
大切なことは、「働き方」や「スキルの使い方」に対する視点を変えることです。
ここでは、意識すべき3つの視点をご紹介します。
1.オンラインで完結するスキルを磨く
地方在住でも、オンラインで完結できるスキルを持っていれば都市部のエンタメ案件に関わるチャンスが広がります。とくに注目すべきは次のようなスキルです。
- テキストコミュニケーション能力
Slackのようなテキスト主体のツールでも、正確なコミュニケーションを行うことですれ違いや
作業のやり直し発生を抑えることができます。
- ファイル共有・管理能力
イベント台本から動画まで、さまざまな形式、大きさのファイルを正しく共有できると相互の確認や納品がスムーズになります。
2. 地元都市を起点に、地域内での仕事を広げる
エンタメ業界の求人はたしかに都市部に集中していますが、各地方都市にも仕事の起点となる場所は存在します。
たとえば、県庁所在地や政令指定都市では、以下のようなチャンスがあります。
- ライブハウスや文化会館でのイベント運営
- 地域メディア、CATV、ラジオ局での制作業務
- 地元企業のプロモーション動画やWebコンテンツ制作
こうした地元発信のエンタメ業務に関わることで、徐々に実績を積みながら、周辺地域や全国規模の案件にもつなげていくことができます。
都市部への移住が難しい方でも、今いる地域を拠点にしたキャリア設計は十分に可能です。
3. スキルと実績があれば「場所は関係なくなる」時代へ
現在のエンタメ業界では、どこに住んでいるかよりも「何ができるか」が問われる時代になりつつあります。特にSNSや動画分野では、以下のような形で実績をアピールすることが可能です。
- 自主制作のコンテンツをSNSで投稿 → バズる → 制作依頼が届く
- 地域イベントの撮影・編集 → 実績を公開 → 他地域からの依頼へ
- 自身のSNSでの発信 → 企業のSNS運用代行へ発展
つまり、地方在住でもスキルと発信力があれば、全国から仕事のチャンスを得られるようになってきているのです。
まとめ|地方にいてもエンタメ業界を目指せる時代へ
リモートワークやクラウドの普及により、地元に暮らしながらエンタメ業界を目指す道は、以前よりも格段に広がっています。
とはいえ、地方では求人情報の偏りや進路選択の不安など、独特のハードルも少なくありません。
FNCCでは、こうした不安を抱える方に向けて在宅でも学べる講座、業界理解を深めるキャリア相談、必要に応じた上京支援まで、段階的かつ実践的なサポートを行っています。
さらに、保護者の方と一緒に相談できる体制も整っているため、進路に悩む方でも安心して一歩を踏み出すことができます。
地方にいても、自分らしい形でエンタメ業界との関わり方を選べる時代です。まずは、公式LINEから初回無料相談をご利用ください。FNCCは、あなたの挑戦を全力で応援します。